镜子法则案例
この物語は、登場人物の名前や職業などを変えていますが、実話に基づいています。
案例为真实事件,出场人物的名字或职业等为虚构。
PART 12
「あと1時間くらいで、優太が帰ってくるな」
“还有大约1个小时,优太别回来啊!”
そう思ったときに、電話が鳴った。
这么想着的时候,电话响了。
電話に出てみると、矢口氏であった。
接了电话,一听是矢口先生。
「どーも、矢口です。少し時間ができたので電話しました。さっきは、次の予定が入っていたので、お話の途中で電話をきったような気がしまして」
“您好!我是矢口。我稍微有点儿时间,就给您打个电话。刚才,因为有下一个预约,所以感觉好像电话没通完就挂了。”
じつは私、父に電話したんです。電話して本当によかったです。ありがとうございました」
“事实上,我给我爸打电话了。打了电话真的挺好!非常感谢!”
栄子は、父とどんな話をしたかを簡単に説明した。
荣子把和父亲说了什么简单的讲了一下。
「そうでしたか。勇気をもって行動されて、よかったですね。」
“是嘛。鼓起勇气行动起来,真是太好了。”
「私にとって、優太がいじめられていることが、***の問題だと思っていましたが、長年父をゆるしていなかったことのほうが、よほど大きな問題だったという気がします。優太の問題のおかげで父をゆるすことができたんだと思うと、優太の問題があってよかったのかなという気すらします」
“对于我来说,之前觉得优太被欺负是***的问题,现在觉得长年无法原谅我爸才是更大的问题。通过优太的问题,我能原谅我爸,我甚至觉得优太有问题反而挺好。”
「優太君についてのお悩みを、そこまで前向きに捉えることができるようになったのですね。
现在您可以正面对待您关于优太的烦恼了。
『必然の法則』というのがありましてね、それを学ぶと次のようなことがわかるんです。じつは、人生で起きるどんな問題も、何か大切なことを気づかせてくれるために起きるんです。つまり偶然起きるのではなくて、起こるべくして必然的に起こるんです。いういことは、自分に解決できない問題はけっして起きないのです。起きる問題は、すべて自分が解決できるから起きるのであり、前向きに取り組みさえすれば、後で必ず『あの問題が起きてよかった。そのおかげで……』と言えるような恩恵をもたらすのです」
有“必然的规律”,学了这个就能理解下一步内容。事实上,人生中发生的任何问题,都是为了让人注意到什么重要的事情才会发生。即不是偶然发生的,因为应该发生所以必然会发生。也就是说,自己解决不了的问题是***不会发生的。发生的问题,全是自己能够解决的,只要您积极去解决,之后就能得到好处,还能说:“幸亏发生了那个问题。多亏了这一点……”
「そうなんですね。ただ、優太の問題自体は何も解決していないので、それを思うと不安になります」
“是呢!但优太的问题还是没有解决,因此一想到这儿我就很不安。”
「そうですよね。今の時点では、あなたの母親としての悩みは未解決ですよね。ですがもしかしたら、今回お父様をゆるせたことで、あなたの悩みは、水面下で何らかの変化をしはじめているかもしれませんよ。心の世界はつながっていますからね」
“是的。现在,您作为母亲的烦恼还没有解决。或许,这次通过原谅父亲的事,您的烦恼,在潜意识中开始发生一些变化了。因为内心世界是相通的。”
「心の世界はつながっている……、あまりピンときませんが」
“内心世界是相通的……我不太明白。”
「それもそうですよね。私の言っていることは、ある意味で突拍子もないことですからね。さて、ここで少し整理してみましょうか。あなたにとって、優太君のことで一番つらいのは、優太君が心を開いてくれないことでしたね。親として、何もしてやれないことが、情けなくてつらいとおっしゃいましたね。そのつらさをこれ以上味わいたくないと」
“也是。我说的话,在某种意义上,有些离谱啊。那么,我们先来整理一下吧。对于您来说,优太的事***令您痛苦的是,优太不对您敞开心扉。您说作为母亲,什么都做不了,可怜而难过。您不想再忍受这种痛苦了。”
「はい、そうです。いじめられていることを相談もしてくれない。私は力になりたいのに、『ほっといて!』って拒否されてしまう。無力感を覚えます。子どもの寂しさがわかるだけに、親として、何もしてやれないほどつらいことはありません」
“对,是的。被欺负了也不跟我商量。我想出些力,却被拒绝,对我说“别管我!”感到特别无力。正因为知道孩子的凄凉,而作为母亲什么都做不了,再没有如此痛苦的事情了。”
「本当につらいことでしょうね。ところで、そのつらさは、誰が味わっていたつらさなのか、もうわかりですよね」
“真的很痛苦呢!然而,谁一直在深受这种痛苦,您已经明白了吧!”
「えっ?誰がって……」
“诶?你说是谁……”
そのとき、栄子の脳裏に父の顔が浮かんだ。そうか!この耐えがたいつらさは、長年父が味わいつづけたつらさなんだ。
那个时候,荣子的脑海里浮现出了父亲的脸庞。是这样啊!这种难以忍受的痛苦,是爸爸长年都在忍受的痛苦啊!
娘が心を開いてくれないつらさ。娘から拒否されるつらさ。親として何もしてやれないつらさ……。
女儿不对自己敞开心扉的痛苦。被女儿拒绝的痛苦。作为父亲什么都做不了的痛苦……
私のつらさといっしょだ。このつらさを、父は20年以上も味わいつづけたのか。
和我的痛苦是一样的。这种痛苦,爸爸忍受了20多年。
栄子のほほを涙が伝えった。
荣子泪流满面。
「今わかりました。私は、私の父と同じつらさを味わっていたんですね。父はこんなにつらかったんですね。父が嗚咽したのもわかります」
“现在我明白了。我和爸爸忍受着相同的痛苦。爸爸是这么痛苦啊!我也明白爸爸为什么呜咽了。”
「人生で起きる問題は、私たちに大事なことを気づかせるべく起きるんです」
“人生中发生的问题,是为了让我们注意到重要的事情才发生的。”
「あらためて父のつらさがわかりました。優太が私に心を開いてくれなかったおかげで、わかることができたんだと思います」
“我再次明白了爸爸的痛苦。托优太不向我敞开心扉的福,我明白了。”
「息子さんもお父様もあなたも、心の底ではつながっています。お父様に対するあなたのスタンスを、あなたに対して優太君が演じてくれていたのではないでしょうか。そしてそのおかげで、あなたは気づくことができた」
“您,您父亲,还有您儿子,在内心深处是相通的。优太对您,摆出了您对您父亲的姿态,不对么?所幸,您注意到了。”
「優太にも感謝したいです。『大事なことに気づかせてくれて、ありがとう』って気持ちです。今まで、『どうしてお母さんに話してくれないの?』って、心の中で優太を責めていました」
“我也想谢谢优太。‘让我注意到了重要的事情,谢谢!'这样的心情。我一直在心里责怪着优太‘为什么不对妈妈说?'”
「今なら、優太君の気持ちも理解できますか?」
“事到如今,您也能够理解优太的心情了吧!”
「そうか!私が子どものころ、口うるさい父がイヤでした。いろいろ口出ししてきたりするのがイヤでした。今考えてみれば、それも父の愛情からだったんでしょうけど、当時は負担でした。優太も同じ思いなんだと思います。私の押しつけがましい愛情が負担なんだと思います」
“是啊!我小时候也很讨厌啰嗦的爸爸。讨厌爸爸说这说那。现在想来,那是父爱,但当时觉得是负担。我觉得优太也是同样的想法。觉得我侵入性的爱是负担。”
「あなたは子どものころ、本当はお父様に、どんな親でいてほしかったんでしょうね?」
“您小时候其实想要一个什么样的父亲呢?”
「私を信頼してほしかった。『栄子なら大丈夫!』って信頼してほしかったです。きっと優太もそうしてほしいんですね。私、優太を信頼していなかったと思います。私が手助けしないことの子は問題を解決できない、そう思っていました。それで、あれこれ問いただしたり、説教したり……。もっと優太を信頼してあげたいです」
“相信我。‘荣子的话没关系!'这样相信着我。优太一定也是这样希望的吧。我觉得我没有相信优太。我那时想,我不帮忙的孩子,无法解决问题。于是我问这问那,对他进行说教……我想要更相信优太。”